今日のピアノレッスンで、ショパンの別れの曲が上がった。
先生が、上手に弾けましたよ、と初めて褒めてくれた。
最近、少し、雲が抜けてきたように、弾きやすくなっていたのを感じる。
毎日、一回でも弾くと違う、と友人から言われたことを実行するようになって、わずかでも上達しているという実感が嬉しい。
今年の調律の日には、この別れの曲、を弾こう。
良い調律師に巡り合って、今年が来ると三年になる。
聞かせてください、と言われて、
とても弾けません、と答えてきた。
調律師は、ピアノを引き込んでいるか、練習してないか、分かっている。
三年目にして、やっと、音が良くなってきた。
輸出用の。ピアノの中で一番安いピアノで、音の領域も小さいのだけど、音色はとても良いと思う。
三十年放置されていたピアノ。
どこの家にも、そういうピアノがある。
リフォームのついでに処分されたピアノも多い。
テレビで、空港ピアノ、を見ると、楽しそうに、様々な人がピアノを弾き、インタビューに答える。
足を止めて、ピアノに聞き入る人。
弾く人の人生が映し出され、ドラマがあり、
心を癒し、心を豊かに、幸せな気分にしている。
別れの曲は、ショパンの絶望と悲しみに満ちた曲だけど、その旋律は素晴らしく、美しい。