青空に白い雲が流れるように

読んでくださるあなたに。小さな幸せを感じてほしい。そして私も、読んでくださることで、一人じゃない幸せを感じていたい。そんな思いで、あらゆる垣根を持たないて、好奇心のおもむくままに、手を走らせていたい。明日への小さな幸せを求めて。

心配

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スリランカに帰って、二週間の隔離が終わって、27日に自由になると

言ってた友人から、その後、メールがない。

忙しすぎるのだったら、良いのだけど、と思いつつ。

とりあえず、良い方向に考えているけれど。

何度かメールしてみたけれど、返事がないと、心配になる。

お正月に、パリの従姉妹にも、メールを送ったら、返事がない。

元気にしているだろうと、思いつつ、病気じゃないか、

がん再発して、気落ちしてるんじゃないか、とか、良からぬ想像が

頭に浮かんで心配になる。

その従姉妹から、元気な声が届いた。

私のメール見てないと言う。

従姉妹からは、たまに電話があって、この前、かけてくれた時は、

スリランカの友人が滞在していた時。

気を遣って、早く、電話が切れた。

パリからは無料だそうで、電話があると、1時間喋っている。

一時間になると、自動的に電話が切れる。

再びかけてくるのを待って、さらに1時間、喋ることも度々。

再びかかってくると、

従姉妹は、そういうことで、と切り上げるつもりで、

また1時間。

女性達は、よくそんなに話すことあるね、と男性群から、呆れられる。

不思議なんだけど、女達はそうなのだから。

 

パリに、日本人は来ない。

パリにいる日本人は日本に帰っている。

日本語を喋る機会がないとか。

電話の途中で、フランス語が飛び込んできた。

大腸癌を克服した、近所のフランス人とか。

あとでね、と従兄弟が叫んでいる。

日本語を喋れないと、ストレス解消ができないだろうな。

 

スリランカの友人が、助かって、ご主人が亡くなって、

日本に永住するという話をした。

 

結婚していると、年金の70%が死ぬまで保証される。

土地建物を整理して、今後の生活に不安はない。

 

従姉妹は、独身。

フランスの年金は、思ったほど貰えないとか。

ストレスが一番いけないと、病気になってわかった、

と言って、レストランをやめて、のんびり暮らしている。

身体はいたって快調と聞いて、ほっとする。

 

パリはコロナが拡大しているので、不自由だろうと思ってたら、

買い物に出かけて、毎日が休日を楽しんでいるよう。

 

世話好きな人だから、日本の友人が、肺癌の手術をする時、

看病に帰りたい、と。

 

年取ると、自分のことで精一杯になるところ。

海外に長く一人で暮らしてきて、自力でやってきた人は

孤独を知り尽くしている。

人の寂しさが、彼女の痛みになって、ほっておけない。

捨て猫を何匹も世話して、食べるものを分け合って暮らしてきた。

 

愛情の塊のような人。

私は、何度泣かされたか分からなくて、日本人には

理解しがたい、きつさがあるけれど、

そうだから、やって来れたのだと思う。

 

スリランカの友人と、正反対に生き方をしてきた、

二人。

愛されて、守られて、心が広くて、沢山の友人がいる

ひとと、

一人で、愛を拒否して、防御して、心を硬くして、頑張ってきた人。

 

どちらも、私は、素晴らしい人生だと思う。

二人が到達するのは、優しさと思いやりの深さ。

平穏で、何もなく、安全な場所に、育つものはない。

 若い頃の苦労は買ってでもしなさい。

という言葉がある。

川上の下のゴロ石が、長年かけて丸くなるように、

頭打ちしながら、丸くなって、行く。