アーティストとは?
という命題で考えてみた。
作品が重い、軽いは、問題じゃない。
心が重くて、苦しいから、明るくて軽い作品を描きたいと思う人もいる。
人間の重み、暗さをテーマにする人もいる。
アーティストとは、アートする人、という意味なのだ。アートは美。美を生み出す人。
亡くなった吉田さんは、ご自身をアーティストではないと言われていた。
画家ではない、と?
吉田さんは、人間だ、と言われ、天命に導かれて、
なにか訳のわからんものを描いている、と。
それを観る人が、どう感じるか、人それぞれ。
絵画を見た、会話が始まり、人が平和になるように、と願つて、絵を描く。
毎朝、感謝の祈りをし、夕べには、神の使命に答えられない、至らなさを詫びると言われる。
津川雅彦が、先日テレビで、面白いことを言っていた。
遊びを大切にして来られた、と言われて、
遊びは、嘘を楽しむ文化。映画でも絵画も写真も、本物に感動して、それを嘘で表現するしている。
なるほど。
自然を見つめて、なんとかあの光をキャンバスに映し出したいと思って、どうしたら描けるだろうかと、描き方を工夫するだろう。
アーティストは、技術が求められる。
熊谷守一が、下手だと自分の絵を思っていて、なんども同じものを赤くうちに、少しはましになっていくだろうと、絵を描くのは、好きじゃないと言いながら、生涯を、キャンバスに向き合って挑戦したのは、吉田さんと同様に、天命を生きること、生き続けるためのエネルギーと、向上心だったのだろう。
北野武の番組で、誰でもピカソ、というのがあった。
楽しいこと、面白いこと、苦しいことを、形にする、音楽に、パーフーマンスや、踊りに、表見 表現方法は、違っても、美を作り出す人は、誰でもアーティストになれる。
作り出すものが、見る人、聴く人の感動を呼び起して、生きる力になれば、その作品は、本物のアートになる。
心を揺さぶるなにもなくて、なにも感じないものは、ガラクタ。
ガラクタを作っては、アーティストとは呼べない。
アートは、生き生きと生きるための命のエネルギー、幸福を届けるもの、感動を誘うもの、美をうみだすもの。
それを届ける技術を待っている人は、誰でもアーティストじゃないかな。