青空に白い雲が流れるように

読んでくださるあなたに。小さな幸せを感じてほしい。そして私も、読んでくださることで、一人じゃない幸せを感じていたい。そんな思いで、あらゆる垣根を持たないて、好奇心のおもむくままに、手を走らせていたい。明日への小さな幸せを求めて。

一喜一憂

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朝、電話がかかる。

母の容体の変化に、一喜一憂する日々が続いている。

脈拍が早く、酸素が低下すると、容体の変化を家族に

知らせてもらえる。

兄妹で、母の容体の変化を共有している。

弟がすぐに、行ってくれて、母の様子を知らせてくれた。

言って、その間に何か有れば、すぐに出られるようにしておきます、と

言ってから、兄妹にラインで報告。

弟が早速様子を見に行ってくれる。

落ち着いたようで、すやすや眠っているとの報告。

ほっとする。

一時に行くと、母は半酔状態で、呼吸も穏やか。

声をかけると、目を開けた。

月末なので、とても心配。

生命を全うした人は、月の終わりに亡くなる、と聞いた。

祖父は31日、父は、13日間の意識不明のまま、30日に亡くなった。

友人は、月の初めだった。

迷信だと分かっていても、月の終わりに近づくと、

母は大丈夫だろうか、と気にかかる。

昨日は、午後、母のそばで、母が好きな音楽をかけた。

カウンターテナー、フランコファジョーリの素晴らしい声。

母はじっと聴いている。

私は母のそばにいる間、音楽をかける。

昨日は、小澤征爾が、水戸管弦楽団を指揮しての、

第九が。YouTubeミュージックにあったので、それをかけた。

素晴らしい演奏。

第九は、母も大好きで、2人で、佐渡裕の、第九を聞きに行った。

迫力があって、2人は感極まって、感動のあまり、しばらく、興奮が

おさまらなかった。

小澤征爾の第九は、静かに、深く心に染み渡る。

感性のリズムに呼応して、透明で神聖な音楽を創造する。

母のそばにいられる時間は、通常は20分だけど、

昨日は、長くいられた。

このまま、母が天国に召されたら、母は眠るように、

天上の神の、愛を音楽で表現している、美しい調べ

に祝福されながら、永遠の眠りにつく。

祈りながら、私は泣きながら、母の静か呼吸

を示す、胸元を見つめていた。

今日は月の始め。

楽天的になっている。

しばらくは、大丈夫。