不思議なこと。
難聴で、補聴器なしでは、ほとんど聞こえなかったはずの母。
最近、良く聞こえるようになっている。
そのかわりではないけど、目が見えない時と、うっすら見えている時と。
最後まで耳は聞こえると、よく言われる。
補聴器は、最初、80万の、最高の補聴器を作ってもらった。
1つ無くして、別の店で、半分の値段で、性能は良いというものを作ってもらった。
その頃は。型を撮るのにも一苦労。
次は作れないと思った。
やがて、はめるのを拒むので、つけなくなった。
ずっと、ほとんど聞こえない状態。
ターミナルケアーに入って、毎日が、心配の日が続いていた。
ところがもう、半年が過ぎ、安定して、元気になっている。
一日の中にも、変化はある。
いわゆる、波があって、体調は変わる。
食欲も波がある。
食べる日もあれば、水分もやっと。という時も。
でも、ゆらり、ゆらりしながら、1日1日、
何事もなかったように、過ぎていく。
母は、苦しいようでもなく、穏やかな表情をして、気分の良い日は、ニコッと笑ってくれる。
言葉は話さなくなってから、会話は、一方通行だけど、表情で反応してくれる。
耳は、良く聞こえるよう。
ちょっとした音にも反応する。
音楽が好きな母。
スマフォで、音楽をかけると、静かに聴いている。
柔らかな表情で。気持ちよさそうにしている時、
友人が言った言葉が本当のように思われる。
雲の上にいる。
とても居心地やよい状態で、
仏さんに近いところで、幸福感に満たされている。
事実がどうか疑問だけど、
母は、そんな表情をしている。
よく言われるのは、
最後まで、たとえ、意識がなくても、耳は聞こえている、と。
声をかると、反応が出来なくても、聞こえているのだと。
仏様は、耳がとても良く聞こえるそう。
母も。