ピアノの上の写真を、時々見る。
息子の写真を見ていると、たまらなく寂しくなる時がある。
会いたいという思いは、どの母親でも同じ。
息子が結婚してからは、喧嘩することもほとんどなくなった。
良き伴侶を得て、バトンを渡したのだから、
私の出る幕はなくなって、気は楽になる一方で、孤独感は歪めない。
私はわたしの人生を、楽しく生きている。
お母さんは、良いよ、
と息子は半ばジェラシーを感じるほど、好き勝手な暮らし。
心配かけなくていいじゃない、子孝行していると、私は思う。
息子は、試行錯誤しながら、自分のライフスタイルを見つけたようだ。
メーンの大学を卒業して、ボストンの日本料理店で、働いていた。
ニューヨークに移り、旅行会社に。
パイロットの資格を取って。パイロットとしてやって行こうか。と思って、旅行会社に辞表を出したら、得意先から、オファーが。
オハイオのオフィス。
一流商社から。
食べるために、いろいろやってきた。
なんでも、一生懸命にやっていれば、
その仕事を見ている人がいる。
人生の転記は、いくつかある。
チャンスを掴むか、つかまないかは、その人の決断と感に委ねられる。後押ししてくれる人も。
息子は、とても相性の良い、息子を支えて、伸ばしてくれる伴侶を得たことに私は感謝している。
男も女も、パートナー次第で、ずいぶん変わる。
二人三脚で、より快適な暮らしを求めて、将来の豊かさを求めて、働くことと、遊ぶことを両立させなから、頑張っている。将来の設計図もできているようだ。
冬も帰る。
とメールが来た。
今年は、二回、帰って来れる。
嬉しくて。