フェステイバルホールでの舟木一夫リサイタルは、
昼夜のに公演だった。
格安サイトで買っていた人は、ほんのわずか。
そんなサイトがあるのも知らない人が多いのだろう。
フェスの会場は、一階は満席、二階もほとんど。
三階も。
よくこれだけの人が、昼夜集まる。
チケットは9000円。
ユニクロを着ているような人はいない。
皆、それぞれ、余裕がありそう。
共通項は、真面目で、勤勉だった人達だと思う。
プレゼントは、相変わらず、ものすごい。
プレゼントのための台が全て、花やプレゼントの袋でびっしり詰まる。
胡蝶蘭を何十本も使った、おおきな花束を持ってきている人がいる。
最前列に座っていて、真っ先に舞台下で、待機していた。
長い行列を作って、握手をしてもらうために、プレゼントを用意して。
心の変わらない、健気なファン。
一部は、時代物。高音が出にくそうだった、
二部になる頃から、どんどん高音まで出るようになって、歌いこまれた喉が、名機のように、伸びやかに、厚みのある美声で、痺れる。
その人は昔、という、詩的な、長い曲は、とても大切に歌っている。私も好きな曲。
日本の名曲、を毎年、歌っているとのこと、
今年は原点にもどつて、と季節感のある歌を選んだと説明してから、
さくらさくら、と荒城の月の二曲を、丁寧に感情込めて、美しく歌った。
荒城の月は、母がほとんど言葉を話せなくなっていた頃、歌のボランティアに来ている人から、高校三年生と、
この歌が好きで、
昔を今に今何処、というところは、声を出して歌われます、と聞いていたので、
母が聞いたら、どんなに喜ぶだろうか、と思うと、
涙が溢れた。
夫婦で来ている人も結構いた。
舟木は、スタイルも変わらなくて、髪も豊かで、若々しいけど、作ったという不自然さは全くないところが、きっと、ファンの乙女心をいつまでも変わらず、受け止められるのだろう。
半額だから、フェステイバルホールだし、音響いいので、ちょっと行ってみようか、なんていうのは、私ぐらいなもの。
沢田研二のチケットも、今年はまだ売っている。
トリエステ歌劇場の、椿姫のチケットを買った。
三階のC席で、14000円。
良い席も残っていた。
母の部屋に貼っている、舟木のポスターは、
若い頃の写真