青空に白い雲が流れるように

読んでくださるあなたに。小さな幸せを感じてほしい。そして私も、読んでくださることで、一人じゃない幸せを感じていたい。そんな思いで、あらゆる垣根を持たないて、好奇心のおもむくままに、手を走らせていたい。明日への小さな幸せを求めて。

京鹿の子娘5人道成寺

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三階席は、全体が見わたせるけれど、やはり、断然、一階の舞台から近い前の席が良い。お囃子も長唄も、ダイナミック。

玉三郎の舞が花打ち所なく、ゆとりがあり、力が抜けていて、身のこなしのなんと、優雅で美しいこと。

 

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最初に、七之助が花道に立ち、勘九郎が出て来て、ふたりで一人の花子というイメージで踊るのだけと、踊り方が違っているので、一人のイメージは湧かないけれど、花子の中にいろんな側面があって、その多面性をふたりの花子で演じ分けているとしたら納得がいく。

 

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七之助が、鐘を拝ませて欲しいと坊主たちに頼み込み、中に入って舞を舞うことを所望され、一旦は下がって、次のばめん、紅白の幕が開くと、玉三郎の花子が、冠をかぶって立っていたる。そこからは、玉三郎の花子が一人の舞。

素晴らしい踊りと、美しさに我を忘れる。

次に、七之助と勘九郎が出て、3人の花子が踊る。

七之助は、玉三郎のおじさまとそばで踊れるのが嬉しくて、勉強になると、語っている。

勘九郎は、初めての花子、まだ一部目だけど、いつか、娘道成寺を踊りたいと。

 

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玉三郎の踊りは、3人の断トツ。まだまだ、二人はかなわない。

児太郎と、梅枝が、花道で、5人の花子が舞う。

吉原、長崎などの諸国の廓を読み込んだ歌に合わせて、娘が手毬に興じる様子を踊る。

その後に、児太郎の一人花子が、ふりだし傘を持って踊る。

 

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玉三郎が手ぬぐいを舞台に投げて去ると、坊主たちの花笠踊り。手ぬぐいを投げて、ファンにサービス。

私は6番目だったけど取れない。頭をはるかに超えていく。

玉三郎は、二、三個後ろに投げるので一番前か2番目の人にしか届かない。

 

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次に、梅枝が一人で。うぶな娘の花子に戻って。

再び五人の花子が踊る。五人が一斉に着物を脱ぎ変えると、白蛇の衣になる。鐘の上に玉三郎と勘九郎、その下に七之助、梅枝、児太郎が、並んで、一つの白蛇が、鐘に絡んでいるよう。

観客の拍手はあらしのよう。

 

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和歌山の、安珍清姫の物語であることは周知のことですが、玉三郎が、二人娘道成寺から、さらに、ダイナミックで華やかな趣向の演出を考えたのは間違いなく、楽しんでもらいたいとのコメント。

この前の、元禄花見踊りでも、華やかな舞台で観客を魅了していたがその上を目指して常に新しく、美しく、歌舞伎の華やかさを際立たせる舞台を指導している。

玉三郎は、踊りの継承と、演出家としての夢を実現させていく。

 

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若手の踊りは、それぞれを見れば、とても上手いのだけど、玉三郎が入ると、うーん、まだまだ。年期が違う。完成された、動きと形がちがう。遊びがちがう。間が違う、魔が違う。

児太郎は、福助の息子。梅枝の父親は時蔵。

福助は、歌右衛門の を襲名する予定だつたが病に。

玉三郎が教え育てている有望な女型が勢揃いの舞台。