わたしは八千草薫が大好きで、年取ったら、あんな風な笑顔の素敵な女性になりたいと思っていた。
可愛くて、天真爛漫で、おおらかな美しい人。
生態系の研究家でもあって、虫や生き物と会話していたとか。
自然の中に住まいがあったことは知っていた、
ご主人は、ずいぶん年上の谷口監督。
二人で、沢山の山を登った、という。
わたしは山登りは得意じゃないけど、
山の空気と緑の匂いは、たまらなく好き。
吉永小百合も、歳の離れた人と結婚している。
親から逃げるには、姓を変えるしかない、と思ったそうだけど、
相当歳な離れた人と結婚するのも悪くないかも、と思った。
包容力があつて、掌の中で、自由に泳がせてくれる
ような人は、年が近いと無理。
守ってもらいたい女性の心理に、答えてくれるのは、年の差結婚がいいかも。
若い頃は、10歳も年上の人は、年寄りに思えた。
甘えるのが嫌いなタイプだったので、対等に付き合える人が好みだった。
近くに住む友人は、20個上の、バツイチの男性と結婚した。
最初は断って、その後何年かのちに、また、縁があった。請われて、請われて。
とても大事にしてもらって、仲の良い夫婦だった。
金銭的にも裕福な家庭で、好きなことさせてもらって、高級車を買ってもらって、彼女の母親も同居するようになった。
好きじゃない相手だとしても、大事にしてもらうと、好きになるのだろう。
貧しくて苦労したひとだから、とてもご主人に感謝していた。
歳の離れた人と結婚するのも、案外良いものかも。
八千草薫や、吉永小百合の、いつまでも、少女のような、初々しさを失わない。素敵な人を見ていると、ふと、そんな思いがした。
わたしは、一人で、生きてきたから、
憧れても、無理、無理。