松竹座の7月
大歌舞伎の夜の部は、仁左衛門さんの俊寛が人気のようで、松竹座は、満席。
仁左衛門は、痩せて、飢餓状態の瞬間に。ぴったりの身体付きで、身体も心も瞬間そのものになりきっている。
名演技なのだけど、演技しているという感覚から抜け出して、俊寛そのもの。
高僧である俊寛が持つ、愛、優しさ、慈悲、高潔さ、品格。表情の輝きは、燃える魂を表し、
憂いに満ちた表情は、憐憫と苦悩を、
希望と絶望、仁左衛門にしかできないと思わせるからい、のはまり役。
二幕目は、賑やかで、笑いを誘う、喜劇。
可愛いい娘役だった、米吉がすっかり円熟した女型になっている。
若手がどんどん、歌舞伎を支えていけるよう。