コロナ下で、多くの自由が奪われ、今まで、当然のこととして、人々が享受し、
暮らしの、命の糧になってきたものが、閉ざされて、聖神的な打撃は、肉体のそれよりも、
はるかに大きかった。
そういう中で、去年の大晦日から、元旦にかけて、音楽が、縛りから解き放たれて、フェニックスの如く、
輝いた。
紅白歌合戦も、私は普段興味を失って、見ないのだけど、今年の紅白は、胸が震えるものが
いくつかあった。
氷川きよしの、歌は我が命。
閉ざされた、性のタブーを脱ぎ捨てて、高らかに歌い上げる歌に震えた。藤井風のピアノは、
病んだ心に染み入るように届いた。福山雅治の、道標に泣いた。
そして、なお。圧巻だったのは、ウイーンフィルハーモニーの、新年高齢のコンサート。
去年は無観客で行われた。
今年は入場者を1000人に抑えて、観客を交えてのコンサート。
音の始めから、演奏が違った。
身体が感動で震えた。
最高に素晴らしい演奏のウイーンフィルだけど、さらに高みに、フェニックスとして、
生き返ったような、自由の羽を羽ばたかせて、音楽の極みを、聞くものに届けられた。
共感。一致された心と魂の共感。
困難と試練が、さらに壮大な喜びを与えられること。
神様が抽象的な意味で、存在して、神の愛を降り注ぐ瞬間が
いくつも立証されたという感覚。
神は、人間から離れた存在ではなく、人間の心や魂と共存している。
苦しい時は、苦しさを共に耐え、悲しい時は、共に泣き、
喜びに震える時は、喜びを解き放つ。