大好きな蕎麦を買って、食べようか、誰かに貰ってもらおうか、
食べないで置いていた。
麺類を食べなくなって、蕎麦も控えていた。
信州善光寺蕎麦が、生協のご当地グルメ、の中に入っていて、
たまに良いのでは、と買ったものの、調理しないで、見るだけ。
外出すると、1人で入るのに、蕎麦屋が気楽に入れるので、
よく利用していたのだけど、コロナで、蕎麦屋の中の薄暗い空間を覗くと、
換気が心配で入れない。
今日は、ついに、蕎麦を湯がいた。
今日は朝から、チートをやってるので、気が大きくなっていた。
昨日買った、焼き芋と残ってたミルフィーユもすでにお腹に入っている。
昼食作るのをズボラして、糖分ばかり取ってるので、ついでに、蕎麦を開けた。
二食入りの蕎麦を、半分にして、4食にして食べれば良い。
山芋を擦って、平飼い卵を。
久しぶりの蕎麦の味は、感激的。
おうどんは、それほど好きじゃないが、
四国で食べた讃岐うどんは、美味しかった。
日の出製麺という、店で、ぶっかけの讃岐を食べた。
当地の人は、朝から、うどんを食べるそう。
卵が五十円、うどんが百円、で、二玉くらい食べると聞いた。
以来、ずっと日の出製麺から、メールで案内が届く。
私は蕎麦党なので、福井の永平寺前にある蕎麦屋で、冬の最中、
太切りの蕎麦を食べたおいしさが忘れられなくて、再び
訪れたら、それほどでもなかった経験がある。
毎年、家族全員で、お正月に旅行していた。
最後の旅行が、信州長野。
子供連れで、スキーがしたいというので決まった。
父と叔母、母と私は、スキーをしないので、観光タクシーを使って、
善光寺を観光。
運転手が、昼食に、連れていってくれた蕎麦屋で、山盛りの蕎麦に、みかんが添えて
あった。
こんなに食べられない、というと、運転手は、すぐにお腹すきますよ、言って笑った。
いくらでの食べられる軽さ。細い蕎麦。
素朴な美味しさ。
夕食は、豪華な宿食だったけど、大食だった。
温泉好きの父。
黄色い服をきて、4人並んで、運転手が記念のシャッターを押してくれた。
甘えん坊の叔母は、しなだれるように、父に寄り添って。
同じ月の、終わりに、父は帰らぬ人となった。
兄を慕っていた叔母も、今はいない。
蕎麦を食べる時、4人で食べた、蕎麦を思い出す。
食事をしている時の、幸せで満足感に持ちた笑顔。