南座の顔見世、昼の部は、朝、10時半に始まる。
家を8時過ぎにでて、始まる前に南座に入ったものの、最初の毛抜きは、ほとんど寝ていた。
朝早く起きるのが苦手で、睡眠時間が少ない上に、
疲れがたまっている。
歌舞伎は、居眠りが気持ちいい。
二つ目は、連獅子。
幸四郎と染五郎の親子の連獅子は、鳥肌が立つほとで、感無量の涙が出て、ドライアイの目が潤って楽になった。
幸四郎と染五郎の呼吸がぴったりと張り詰めたものがあつて、染五郎の舞が上手で、親獅子の舞に合わせて、素晴らしい。
幸四郎が、手に持つ牡丹を落としたので、わたしの方がハッとしたけれど、幸四郎は、全く動じることなく、あたかも、片方を落とすのが、踊りの振り付けのように踊る。
八千代座で、先日、玉三郎の鏡獅子をみたばかりなので、その美しさが、まだめにやきついているけれど、
幸四郎と染五郎の親子は、二人とも、美しく、背丈も高くて、親子の連獅子で、これほどの美しい連獅子は稀だと思う。
3番目は、仁左衛門と孝太郎の親子で、封印切。
こちらも息がひつたりで、動きと形の美しい、忠兵衛と梅川。
どちらも芸達者で
演技は少しオーバー気味だけど、京都の南座、らしい、はんなりした色気のある舞台だった。
京都の南座は、仁左衛門の松嶋屋の本拠地。
南座は、二回三階の天井が低くて、三階席の上からでも、オペラグラス無くて、よく見える。
音響の効果も素晴らしい。
最後は、白鴎と愛之助で、鈴ヶ森。
鶴屋南北の、悪の美を描くお芝居。
だんまりの場が長く、白鴎が出てくる場から、二人のセリフで、ことの顛末がわかる。
子供の頃、祖父が良く口にしていた、セリフが、いくつも飛び出した。
懐かしい。