青空に白い雲が流れるように

読んでくださるあなたに。小さな幸せを感じてほしい。そして私も、読んでくださることで、一人じゃない幸せを感じていたい。そんな思いで、あらゆる垣根を持たないて、好奇心のおもむくままに、手を走らせていたい。明日への小さな幸せを求めて。

松竹座の玉三郎

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新春特別公演は、あと一週間ほどで終わる。

今日は、イヤフオーンの解説を借りた。

幕間の、玉三郎と壱太郎のインタビューが聴きたくて。

インタビューも良かったけれぉ、解説でとても良かった。

長唄の、セリフも解説付きで丁寧な説明があった。

700円は、節約したくなるけど、絶対に借りた方が良い。今回は特に。

そして、可能なら、 是非是非観るべき。

 

 

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秋の七草、は長唄お囃子で、完成された名曲なので、舞踊は難しいものを、玉三郎だから、お屋敷の奥に、長年暮らしている高貴な身分の女性が、屋敷の庭に咲く、秋の七草を鑑賞し、虫の音に耳を傾け

風を扇で、微妙な動きで表現できる。

琴の演奏も素晴らしい。着物はすべて玉三郎が選んでいる。淡い藤色の着物に、秋の花があしらわれたもの。

舞台は、演奏を含めて、芸術生の高い舞台。

傾城は、絶対見逃せない。

廓の春から、夏、赤、冬を、玉三郎が演じてきた、傾城の季節の曲を使って、踊り分けている。

また、衣装がすごい。

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夕霧のために京都の西陣織元で特注の衣装も、夕霧では、少し見せるだけなので、今回の舞台で披露して、踊っている。

春から、始まる、傾城は、夜のぼんぼりの灯りを、暗い観客席の上部に作っていて、それが消えると、明るい舞台に、玉三郎が、花魁道中の美しい姿で。

ハチ回しの歩き方の美しさ。

ため息ばかり。

傾城というのは、城も傾くほどの美女から、生まれた名前。

廓の中、三千人ほどいる中で、傾城は、数人。神室のころから、あらゆる芸事、書道か、お茶、華道まで秀でて、気品と教養も身につけ、背丈が高いことが要求される。

玉三郎が、その条件にピッタリなので、玉三郎の花魁ほど、美しい姿を見ることは不可能だと思われる。

マブというのは、傾城が恋に陥る客のこと。傾城は、自分の払いで、マブを待つこともある。

春には、桜門に、桜が植えられる。桜が終われば、根こそぎ取られて、菜の花に。四季の花に変わっていく。

 

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恋しい人を待つ切なさ、季節を追って、玉三郎は、衣装を変えて踊る。

冬になり、白い鳥と雪を一面にあしらった、黒の打掛で、マブとの、幸せな逢瀬の後、マブを王門まで、送って、見返りの橋に、名残を残すマブを見送るという場面で終わる。

玉三郎は、壱太郎に、期待をかけているよう。

吾妻流の家元である、壱太郎の舞踊が、基礎がしっかりしていて、よく踊れると評価している。

2代目鴈治郎を尊敬していたという玉三郎。

2代目の鴈治郎は、映画でも活躍。歌舞伎では、上方歌舞伎の全盛期を飾った役者。上方歌舞伎と江戸歌舞伎が、揃って発展しなければならないと、藤十郎が常々言っていると、壱太郎が、向上で述べている。

 

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教えるとか教えないとかよりも、一緒に作り上げていくことで、伝わっていくものが大事だと思う玉三郎は語っている。

三月は、歌舞伎座で、壱太郎が、滝の白糸をやるおか。

玉三郎の演出なので、楽しみな舞台になるだろう。

お正月に、玉三郎が、歌舞伎座の襲名披露に出ないで、関西弁の松竹座に出るのは、特別な思いがあるからだと思う。

それだけに、最高の舞台を作り上げたいという、意気込みもすごかったに違いない。

関西人、上方歌舞伎にとっては、最上のお年玉に違いない。