人生はフルーツ。
食は命。
92歳で、昼寝したまま、起きることはなかった、夫と、二人で一人で、生きてきた、英子さんと、樹木希林の話を中心に、名古屋の居酒屋から、英子さんが残されて一人住む、自然とともに暮らす家と、場所を移しながら、二人の会話の中に、珠玉の言葉が、いくつも。
全てが手作り、コツコツ、ゆっくり、時を貯めて、人生に、沢山の果実を実らせた、夫婦。
居酒屋は、生まれて初めてだという。
風が吹けば、落ち葉が落ちる。
落ち葉が落ちれば、果実が実る。
やれることを、コツコツ、やっていけば、見えてくるものがある。
食は命。
生物は、奥さんが週に一度買いに町にでる。
後のものは、すへて、家の庭からの実りと、手作り。
夫婦生活を、樹木希林が聞くと、
主人に、一番良いものを着せて、一番美味しいものを食べてもらうことを心がけてきた。
嫌なことは言わない。良いことだけ言う。
夫は、家の大黒柱。
養われている奥さんや、子供達は、大黒柱がしっかりしていないと、自分たちも倒れる、と言う考え方は、確かに真理だ。自然の摂理と同じだ。
樹木希林は、
これだけは教えておきたいこととして、
孫たちに、お金を教えておきたいという。
お金についての、しっかりした考えかたを教えたい、と。
わたしは、お金については、
父から学んだ。
父が働く姿からも学んだ。
父の言動からも。
わたしが、人に頼らずに生きていけるのは、
父から学んだ、お金の哲学からだと、今思う。
自分の考えでやってきだと思ってたけど、
父から、だと。
お金を借りなければ、ならないようなことをしてはいけない、とわたしは思っている。
野垂れ死も、そうそう出来るものじゃない。
人に迷惑かけないで、生きていけるだけのお金は
確保したい。
自分で出来る限りのことの中で、生きたい。
父とわたしの間には、距離があつた。
たとえ、親子であっても、お金は他人。
お金がないのは、首のないのと同じ、と、母は言っていた。
若い頃、お金がなくても、幸せに暮らせる、と思っていたけれど、それは、難しい。
贅沢しないで、節約の精神を持って、コツコツ、
ゆっくり、時を貯めて、生きていれば、
きっと、豊かな生活を送れる筈だ、とは思う。
テレビのチャンネル権は父親。