御影の、香雪記念美術館で開催されている、篠田桃紅展を観に行きました。
10月14日までの開催です。
106歳になる書道芸術家の篠田桃紅さん。
書道、絵画、建築、という分野を融合した、作品は、見えないものを形に、表現したいという桃紅の生き方
自由とは、自、と由、と書く。
自分を客観視できなければ自由ではない、
という文章が、心に残る。
そうだ。
自我は、自分に囚われている状態。
客観視できれば、自我から、解き放たれる。
静観できれば、心穏やかで、自分包み込むことができるだろう。
いつも静かに笑っている、観音菩薩の表情は。
自由を表しているのだと思う。
桃紅の作品をみると、白と黒の空間から、立ち上がる、線状に書いた文字。
後期になってくると、銀と金が空間に変わっていく。
吉田さんの絵画もそう。
黒は、あらゆるものを吸収する黒。
白はあらゆるものを発散して、白になる。
黒と金、
白と銀、
これらは、同じ色ではないか、とわたしは思った。
吉田さんが言っていた言葉。
あらゆるものを吸収して。究極に行くと、金に。
金は、太陽、神。幸福を象徴する色だけど、
その対象は人間の求めるもの。
人間が、束縛から解き放たれて、光り輝く自由を表現している。
白は、純粋無垢。
結婚衣装の純白、百合の花、白菊、
白の究極にあるものが銀なのではないか?
白と銀、黒と金。
同じ色ではないかと思う。
どちらも人間が幸福と平和を求める色。
匂いを。表現する色と形を作る。
声や音を表現する色と形。