極寒から、春がきたような暖かさ。
ホテルを出て、坂道を歩くと、汗ばむくらい。
ホテルが値打ちあると思う時は、疲れた身体を休めることができて、蘇るような感じがする時。
大和ロイヤルが経営している、ロイネットは、ビジネスホテルとしては広くてくつろげる良いホテル。
当日の空きがあったからなのか、値段も安かつた。
朝食付きで6100円。
友人の家までの坂道に、梅が咲いていた。
昔からの土塀の間に、狭い坂道が続く。台風で、相応の被害があった。
友人の家の壁が崩れた。
この辺りは、地震がないと安心ていたのだと、台風は避けられない。
歩きながら、よくまあ、こんなところで、関節も膝も悪くなって当然だと思う。
健脚を自慢にしたいら私でも、毎日がこれだったら、おかしくなる。
マラソン選手が、後年、膝をやられるのも、酷使しすぎ。
最近になって、歩きすぎは良くないと身体で実感できるようになった。
腰痛いからだけど、歩きすぎると、必ず、後に響く。
疲れた身体に、更に運動すると、ボキッと折れるように、どこかが悲鳴の声を上げる。
あったこともない人と親しく語り合えるのは、亡くなった人を通して。
話には聞いていた人達。
妹さんから聞く話に、憤りを覚えるけれど、
あらゆることの中心に、彼女は、ご主人をこよなく愛していたという、動かしようのない事実が確認されただけ。
親子は一世、夫婦は二世ということの証明。
自分の幸せを追求する人と、好きな人の幸せの犠牲になることを喜びとする人がいる。
どちらも、自分の生を第一に考えてるいることに変わりはない。
全て終わった。
友人の戒名は、息子さんが亡くなった時に、ご主人が夫婦の戒名も作っていた。
なにもかも、ご主人が決め、彼女はそれに従って生きてきた。
別れたらどうするの?
そういう心配は無用。
家に帰って、友人が好きだという、カラマツ、という歌をかけた。
カラマツの秋の雨に、わたしの手が濡れる。
福井さんの落葉松は、ないので、探したら、森麻季が歌ってた。
ふとこんな歌が口から。
あっけないくらいに、恋をして
あっけないくらいに
人はあっけなく死ぬんだ。
あっけなく、様々な出来事も
通り過ぎて行く。