希望の党の追い風は向かい風に変わった。この風は厳しかった。
自民党が圧勝したのは、小池さんのお陰だ。
野党共闘ができていれば、自民党は議席を大きく減らしたかもしれない。
安倍首相に対する批判票が、野党に流れ、まとまった票を得ることができた。
野党がバラバラになって、自民党は助かった。
小池さんが、民主党をそのまま受け入れていれば、違っていた。
敗因の要因は、小池さんの奢りと人格の表面化だったと思う。
リセットします、という言葉は、小池さんの独裁性と上から目線を見せた。
細野さんの、総理経験者の排除発言は、小池さんが言わせていると誰もが思っただろう。
全員を受け入れるつもりはない、排除します、という言葉が致命的だった。
踏み絵を踏まして、当選したい民進党議員に、転向を促した。
無所属で立候補した人、信念を曲げずに、新党を立ち上げた枝野さんを代表とする、立憲民主党には、同情票と共感票が集まった。
立憲民主党への票が増えたが、共産党は議席を失った。
野党は割れて、票を取り合いするだけで、伸ばすことができなかった。
投票率が悪いと、自民党に有利なのだが、今回は、自民党の足並みをそろえた組織票が、バラバラで票が伸ばせない野党の漁夫の利を得たという結果、与党で三分の二312席を
取ってしまったのだ。
希望の党が絶望の党になっても、その責任は免れない。
希望の党に、合流を決めた民進党の党首、前原さんの責任も免れない。
政党は、違った意見、思想を持つ人達が集まって、様々な意見を出し合い、国民にとって、より良い政策を作り上げることで、政党の意義がある。
同じ考えを持っているというのは、党首の独裁に、拍手して同調する、ナチス、北朝鮮のあの姿を思い浮かべる。
自由主義ではなく、全体主義なのだ。
安倍独裁とどこが違う。同じではないか。
安倍総理に、誰も意見するものがいなくて、天狗になっていた安倍総理と、安倍政権を打倒すると豪語した小池さんの奢りも同じ。
都知事選の圧勝に続き、都議会選挙の圧勝が、小池さんを祭り上げ、メディアも持ち上げ、常に話題の中心になることで、彼女は自分を頂点に祭り上げた。
全体主義は、いつか破滅する。破壊されて、そこから復活するのは、民主主義だ。
最後に生き残るのは、民主主義であることを信じて、明日への希望を持たねばならない。
安倍総理は、勝利しても、今回の表情は険しい。
自民党議員も、喜んでいられない。
小池さんブームへの警戒は大きかった。
自滅してくれたおかげの圧勝。
助かったという印象は免れない。
小池都知事としても、都議会を思うように動かせなくなる。
権力を失った独裁者の末路は、どこでも同じ結果。
勝利者は、敗者と表裏一体。
、奢れるものは久しからず、という実例を垣間見ているから。
悪例は、前例を生む、ということに希望を持って生きて行こう。