ベンツがいつもなかったのは、車をやめたからだった。
昨日、一日中家にいて、コナミも休みだったので、
思い切って、歩いて、友人のお宅まで、お供えを持って行ってみたら、
姪御さんが仕事から帰って来られ、車を停められたので、思い切って
聞いてみた。
友人が元気だったら良いのだけど、入院でもしていたら、と気になっていた。
忙しく準備中で、毎晩遅いのだとか。
車をやめて、歩いて駅まで出ているという。
帰りは遅くなるのでタクシー。
安心した。友人にとても良く似た顔立ち。不思議。
ご主人の姪だと思っていたから。
夜遅く、友人から電話があった。
ご主人に買ってもらった思い出のベンツだけど、検査受けと同時に、やめたという。
一人で使うには贅沢だし、歩くようになるから。
ゴルフをやめたとも聞いていた。
処分する気になって偉いなあと思った。
不便な場所だから。
友人が忙しいのは、ボランティアに参加しているからだった。
演劇集団に入って2年になるという。
老人ホームをたづねて、公演したり、今年の夏は子供達が主役で、裏方の仕事もたくさんある。
衣装から全て手作り。
持ち寄りの着物を仕立て直す作業もしている。
友人は、子供劇団に所属していた。
今また、ボランティアの演劇集団で、自分の好きな生き方を見つけている。
映画は月に何本もみている。歌舞伎映画も、月一で見に行く。
コンサートは近くのホールに。
青春を取り返すかのように、時間を惜しんで活動するようになった。
ご主人が亡くなられて、家に篭り、人と顔を合わせるのも嫌で、引きこもっていた。
鬱状態で泣いてばかりいると言っていた人が、見事な変身を果たしている。
一人では暮らせなくて、北海道にいた姪に同居してもらった。
似ているのはそのはず。
友人の血縁の姪だった。幼い時から良く来て、養女にしようかと言っていたときいていたので、てっきりご主人の姪御さんだと思い込んでいた。
友人のお母さんも呼び寄せて同居していたので、友人の家族の面倒まで見られていた、優しいご主人だった。
友人に何から何まで甘えている老人だと思っていたのだが、逆だった。
親子ほど年の離れたご主人で、靴下まで履かせると言ってたので、ワンマンで難しいご主人に、良く支えていると思っていたが、違っていた。
優しくて、体力も旺盛で、いつまでも友人を守って長生きすると言っておられたとか。
家の耐震を兼ねて、大金をかけて改築したばかりで、亡くなられた。
そうでなかったら、駅に近いマンションに引っ越すところだけど、思い出が詰まっている家だから。
姪御さんは看護婦さんだから、安心。
癌や、長年のリウマチも克服して、ボランティア活動で、好きな演劇に活路を見出した。
筋肉は50歳。骨は、120パーセント。体内年齢は48歳だ、と。
長年ゴルフをやっていたから、足は健脚だし、病気のご主人の介護で、身体を使っていたから。
演劇は、体力のいる作業。
車を捨てて、歩いているのも貢献している。
私も、見習って、何かやらなければ。
社会参加をしないと、認知症になりやすいとテレビで言っていた。
人と会って、話をしないとダメなんだとか。
家に篭ると、どこにも行きたくなくなって、テレビばかり見ている。
友人のブログで、精力的に片付け整理しているのを見て、書類を整理しだしたら、
たちまち疲れて、ソファに沈む。
悪循環だなあ。
ボランティア、やりたいことあっても、時間の束縛は耐えられない。
都合良いボランティアなんてない。