南座の耐震工事が終わって、新しくなった南座での、こけら落としは、高麗屋三代襲名披露公演で華やかに幕を開けた。
顔見世は、毎年、25000円が一等席と決まっている。
三階席の、最後列で、6000円。
わたしが買えたのは、8000円の三階席。
6番目の席だったけど、それでもよく見える。
南座は小さくて、二階三階の間が狭く取ってあるので、三階席の最後列でも十分見える。
三階席の一番前席は、安くて、最高なのだけど、当然、先に売れてしまつて。
夜の部で、勧進帳がなんといっても、皆さんのお目当。
白鴎の冨樫、幸四郎の弁慶、染五郎が義経を演じて、親子三代の舞台。
今夜の幸四郎は、一段と良かった。
白鴎と、息子の染五郎との親子三代の勧進帳だから。
南座の顔見世という、花のある舞台だから。
今年の最後を飾る、襲名披露公演の、最後の舞台だから。
毎夜、進化した舞台に挑戦しているかのよう。
千秋楽は、すごいだろうなと想像する。
涙涙の弁慶になりそう。
夜の部の、仁左衛門は、応援組で、控えた目立たない舞台だけど、
松嶋屋が、勢揃い。
仁左衛門、秀太郎、タカ太郎に、愛之助、進之介といったファミリー。
最初の、お祝いにふさわしい寿の舞台から、始まって、
向上は、三代襲名を、クロースアップして、藤十郎と仁左衛門が、三人を紹介するという、スッキリした向上だつた。
最後の出しものは、鴈治郎と息子の壱太郎、松嶋屋の秀太郎に、幸四郎が入っての、上方歌舞伎、
鴈の便り。
上方歌舞伎をやりたいという幸四郎が、鴈治郎と、満載風に掛け合う場面が面白い。