千秋楽の、初春特別舞踊公演のチケットを、前から二列目の中程で買っていました。
チケットをなくしてしまって、慌てました。
一番高い席で一番良い場所のチケットです。しかも千秋楽。
家中探しても見つからない。
ゴミと間違えて捨ててしまったのか?
とにかく、劇場に電話して、私が買ったチケットであることはわかりました。
当日、事務所に預かります、ということ。やれやれと思って、劇場に行きましたら、五分前までは、渡せないという。
拾った人がチケットを持ってやって来たら、私はすごすごと帰らなければならない。
五分前までの時間が長く感じられる。
お待たせしました。と紙に書いた席番号を持って来てくれたとかの嬉しさ。
幕が開いて、玉三郎がすぐそばに見える。
私の席の丁度真ん前。
千秋楽まで、連日大入りの盛況に感謝の言葉を述べられた。
向上は、同じ文句がほとんどだけと、この席で聴くと格別。
玉三郎の衣装の細部に至るまでよく見える。
素晴らしい衣装は、全て玉三郎のために作られたもので、高価なもの。
傾城の衣装は、芸術作品と言えるほお、手の込んだ、職人の技が光る。
長唄も三味線の音色も、極上の素晴らしさ。
玉三郎が爪弾く、こと爪までよく見えた。
隣の人に、イヤフオーンで聞いたこと受け売りを伝えると、
傾城の素晴らしさがよくわかったと喜ばれた。
玉三郎だから、きっとカーテンコールがあると思ってた。
緞帳が上がって、二回もカーテンコール。
千秋楽だけのカーテンコールだつた。
楽屋口には寒いのに、一目見たいと若いファンが待っていた。