青空に白い雲が流れるように

読んでくださるあなたに。小さな幸せを感じてほしい。そして私も、読んでくださることで、一人じゃない幸せを感じていたい。そんな思いで、あらゆる垣根を持たないて、好奇心のおもむくままに、手を走らせていたい。明日への小さな幸せを求めて。

吉例顔見世

 

:f:id:happyengel:20171111140515j:image

 

11月は、歌舞伎座に来るつもりじゃなかった。

たまたま、チケットキャンプで、一等席の、しかも、前から9列目の席が、8500円、嘘みたいな安さで売り出されていたので、玉三郎のコンサートのついでに、観ることになった。

染五郎の、鯉つかみ、が観たかったので、ラッキー。

 

 

f:id:happyengel:20171111140721j:image

朝、たっぷり朝食を食べて、歌舞伎座に出かけた。

東京グリーンホテルは、日本テレビの隣で、周りには美味しそうな店が沢山あって、地下鉄にも便利。

歌舞伎座まで、20分で着く。

 

f:id:happyengel:20171111140539j:image

昼の部の時間表を見たら、最後の出しものは、終わりまで見られない。

鯉つかみは、最初の出し物なので、これさえ見られたら良い。

前から9列目の席は、最高。

隣の女性は、歌舞伎はまだ始めたばかり。

 

f:id:happyengel:20171111140550j:image

一人で自由に出られるようになつたので、とのこと。

前の二人が前のめりになっていて、その人は前の人に注意していた。

二人は、わたしと同じく、招待券。

チキケンで買ったものに違いない。

始めてだとのことで、隣の人に後でそんな話をしていたらしい。

買ったチケットを見て、非売品の招待券だとわかった。

普通は転売禁止のチケット。

 

f:id:happyengel:20171111140616j:image

 

 

だから、安かった。買ってから、後でわかったのだけど、前の席もあった。二枚でないと買えない席だった。もっと安かった。

11月の歌舞伎座のチケットは、沢山出ている。人気がないのだろう。

染五郎の、鯉つかみ、は、とても良かった。

早変わりも見事。

 

f:id:happyengel:20171111140633j:image

流石に、ラスベガスに持ち込んで、ミラージュの噴水を使って、上演しただけあって、素晴らしく、楽しませてもらった。

ラスベガスに見に行きたいと思っていた出し物。

これを見られたのもラッキー。

愛之助が、鯉つかみ、をやつているけれど、染五郎のほうがすごい。

来年の1月2月は、白鴎、幸四郎、染五郎の三代襲名公演を、歌舞伎座で。

染五郎の最後の舞台は、鯉つかみ。福助の息子、児太郎が、相手役で、二人の踊りも息があって、良かった。

2つ目は、吉右衛門が主役を務める、奥州安達ヶ原。

 

f:id:happyengel:20171111140652j:image

雀右衛門は、親を捨てて、吉右衛門と駆け落ちし、盲目の瞽女に転落して、娘と二人、親の危機を知り、訪ねてくるが、親は娘を突き放し、会うことも叶わない。

母親は、二人の間に立ってオロオロするばかり。

吉右衛門の弟が現れ、父親を殺せと命ずる。

父親を殺せず、娘は自害する。父も切腹を命ぜられて、腹を切る。

やがて、吉右衛門が出てきて、関白に化けて、父親の死を見届ける。

対面した親子。父親にすがる幼子を振りほどこうとして、できずに、死にゆく妻と娘を抱き寄せる。

源氏の娘と平家の武将との恋の行く末を描いたお芝居。

隣の女性は、泣いていたけれど、わたしはこういう丸本物は、泣けない、

それよりも、命を軽んじる歌舞伎のお芝居には、違和感を感じる。

松王丸の場合は、寺子屋に子供をやり、主君の身代わりに死なせるものだが、親子が子供を引き取らにくる時には、下に白装束を着て現れ、子供への慈しみと情愛が出ていて、泣けるけれど。

命の大切さ、いとしさを訴えるものでないと、泣けない。

三番目の出しものは、菊五郎と時蔵で、きっぷの良い、ひょうきんな、悪役の江戸っ子芝居。

菊五郎の得意とする演技。

これは途中で出てこなくては、飛行機に間に合わないので、あとどうなったかわからない。