青空に白い雲が流れるように

読んでくださるあなたに。小さな幸せを感じてほしい。そして私も、読んでくださることで、一人じゃない幸せを感じていたい。そんな思いで、あらゆる垣根を持たないて、好奇心のおもむくままに、手を走らせていたい。明日への小さな幸せを求めて。

御堂筋のイルミネーション

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松竹座からの帰り、本町まで歩いて、問屋によって、母の下着を買った。

あれこれ選んでいるうちに、外に出ると暗くなっている。

いつもhs本町から地下鉄に乗るのだけど、御堂筋にイルミネーションが飾られているので、

疲れてるのに、イルミネーションに惹かれて歩いた。

 

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黄色くそ染まったイチョウの葉は、まだ落葉してなくて、とても綺麗で、ロマンチック。

ビルの中に、大きなクリスマスツリーが飾られ、ロビーで、お茶をできるようになっている。

ああ、もうすぐクリスマス。時間は瞬く間に過ぎて行く。

暑い暑いと思っていたのは、つい最近なのに、寒さにも震えている。

 

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淀屋橋まで歩いて、地下鉄に逃げ込みたかったのに、180円の節約で、あともう一踏ん張りと梅田まで。

元気だったら、中島のイルミネーションも見に行くところだけど、とても無理。

 

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今日はコナミ休もうと思っていたのに、西北に来ると、やっぱり途中下車。

お風呂だけのつもりで、水着に着替えて、30分水中歩行。

疲れがたまって来ると、ドライアイで悩まされる。

目は痛くて、あけているのがつらい。

免疫力が低下しているのがわかる。

 

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こういうことの繰り返しが、私の生活リズムになっている。

 

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昼食に食べた、ハリ重のミンチカツでお腹が空かなくて、地下街は創業祭で半額のお蕎麦屋さんに行列ができていても、ご苦労様だなあ、と感心するだけ。

 

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どの店も、特別料金で提供していた。

 

 

松竹新喜劇の錦秋公演

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松竹新喜劇は、来年で70周年を迎えます。

最長老は86歳の二人。おとぼけの小島慶四郎と、高田次郎。オリンピックまで頑張ると舞台挨拶で。

以前は、一ヶ月公演ができた、松竹新喜劇ですが、半月ほどの公演でしか客を集められなくなっています。

藤山直美が抜けて、寛美の孫、扇次郎が入って、寛美の後を継ごうと修行していますが、

はるかに道は険しく、山は高すぎる。才能は、誰にも備わっていて、才能を磨くのは本人の努力だと言われますが、人を笑わせるのは、努力では出来ない、天性のものがあると思わせる。

直美でさえも、寛美は難しくて、無理しているところが見られて、大げささが、鼻に付くことがありました。

 

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本当に面白ければ、大阪の観客はそれなりの評価をしてくれるものですが。

私の席は、横並びに空いていて、両端に二人づつ座っているだけ。前の席も空いてて、見やすくて、楽だったのですが。

新、親バカ小馬鹿、というタイトルで、扇治郎と天外が親子で競演していますが、もう一つ盛り上がるとこも、爆笑もない。

、二作目の、帰ってきた男、で、曾我廼家文堂が、大いに笑わせてくれました。

今、面白い演技ができるのは、文堂くらい。

前回の舞台でも、この人が印象に残っています。

曾我廼家八十吉と、曾我廼家文堂が、松竹新喜劇を支えているのかも、と思うくらい。

舞台あいさつで、高田次郎が、ニューヨークから、新喜劇を見に来られる人がいると紹介。

そういう人の期待を裏切らないためにも、もっと面白い演技を見せて欲しいものです。

 

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松竹座は、いつトイレを洗浄トイレにするのだろうと思っていましたが一向に変わりません。

阪急や地下鉄のトイレでさえ、洗浄トイレに変えているというのに。

来月は、玉三郎の舞踊公演。

一回公演で、玉三郎は、一作を除いて、3作すべてで、踊りますから、見応えのある舞台になるようで、すごく期待しています。

4月は、猿之助の、ワンピースも来ます。6月のマリウスもきっと素晴らしいでしょう。

そういう一流の劇場であるべき、大阪の由一の芝居小屋でもある、松竹座が、未だに、便座だけのトイレというサービスの悪さ。椅子もへたってて、お尻が痛いところも。

劇場がそれほど大きくなくて、三階でも、よく見える劇場なのだけど、サービスでは、良い点はつけられません。

 

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ちなみに、今年の顔見は、南座が改装中なので、ロームシアターを使うようですが、

お芝居を見る劇場としては舞台が遠くてふさわしくない。

以前は、11月、12月と、2ヶ月も続けられた顔見せですが、今年は、千秋楽が18日。

半月くらいの公演です。行きたいと思う人も少ないよう。

勘九郎と七之助

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西宮芸術劇場で、勘九郎と七之助兄弟の、錦秋公演が開催された。

チケットは芸術劇場では完売だったのだけど、二階席や三階には空席があった。

チケットキャンプで、二枚売りが出て、近所の芝居好きの人に電話したら、行ってもらえるとのことで、2枚買った。

割に良い席だった。

サイドの一段上がった席から舞台がよく見えて、オペラグラスはいらなかった。

最初は、歌舞伎教室のようなもので、女型の化粧から着付けまでの実演や、太鼓で、効果音の違いを説明したり、観客に何を表現しているのかを聞いたりと、初めて歌舞伎を見る人のために、歌舞伎を楽しんでもrもらおうという趣向。

休憩を挟んで、勘九郎が、次郎冠者に扮して、棒しばり、を見事に演じて、楽しませてもらった。

その後、七之助が、藤娘を踊った。玉三郎に指南を受けている七之助は、娘の愛らしさがあって、玉三郎の藤娘を思わせる形が見られる。

 

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七之助は少しふくよかになっている。

二人は、いつも一緒に舞台を務めていて、仲の良い兄弟。よくやってる。見るたびに進化している。

父親を早くに亡くして、途方に暮れながらも、力を合わせて、中村屋を背負ってひたすら、学び、働き、家門の人たちの生活を支えている。

 

歌舞伎の屋号を守り、存続させていくためには、芸を磨き、舞台で主要な役を務め上げることに加えて、観客に足を運んでもらえる、魅力的な存在にならなければならず、健康で舞台に穴をあけることなく、全日で、最高の演技を見せられるように、健康管理も怠れない。

その何もかもが揃って、成功者としての地位を得ることができる。

 

観客が喜んで見せてもらっている舞台は、血の滲むよう努力と労力によって、長い時間をかけて作り上げられたものなのであるという苦労の裏ずけがある。

苦楽は、表裏一体に存在するということが、歌舞伎の舞台では明らかに現れてる。

 

 

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芝居が終わって、お寿司屋さんに、案内した。

そのお寿司屋さんは、出て来るまでに時間がかかるのだけど、一つ一つが丁寧に作られていて、味が良い。

店内も清潔に磨かれ、衛星的にも徹底した気配りを伺える。

年季の入ったから御夫婦が二人三脚で店を切り盛りしている。

私は、並みのチラシの方が、生魚が少なくて、量も多くないのでちょうど良い。

一緒に行った人は、評判の上チラシを頼んだ。

たくさんお魚が乗っていて、寿司の量も1、5倍はある。

美味しいととても気に入られて、これから利用したいと言われた。

良かった。私も嬉しかった。

写真は、私が頼んだ並のもので、1200円。

上チラシは、2380円。

 

 

モネ

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飛行機の中にある、全日空の情報誌に、伊集院静が、旅行記のガラクタ、というエッセイを綴っている。

その中で、モネについて書いている興味深い文章があった。

フランス、エトルタの崖を描いたモネと同じ場所に立とうと、筆者は出かけて行った。

その日は海がひどく荒れて、強風が吹き寄せていたので、目的地の崖に立つことができずに、

しばらく海辺のカフェで待つことになった。雑貨店とカフェが一緒になった店。

書き手は、モネが描いた他の場所にも訪れている。

画家はルーアンの大聖堂の前の洋服屋の二階から、寒風が容赦なく吹き付ける中、一日中大聖堂シリーズを描き続けた。そこにも訪れ、窓辺に立ち、モネの想像力と忍耐力に感銘を受けた。

風がおさまり、崖に立った作家は寒さに耐えられずにその場を去らずにいられなかった。

 

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モネは、何時間、何日間も、画家の目に映る自然を見つめ、太陽の輝きが織り成す美を追求する。

モネは見る画家だと、セザンヌが言っているが、セザンヌも、サン、ビクトワールでもわかるように、見る人。

モネは、エトルトの崖に数年間通った。

モネの絵画が、愛される理由は、わかりやすい絵画だからだと書き手は言っている。

わかりやすい、と言う意味は、誰の心にも絵画の本質が伝わるという意味だろう。

画家のひたむきな情熱と本質をつかみたいと言う献身的な努力を伴った作業が、絵画に現れていて、光を放っているからだと思う。

舞台での演技でも、音楽の演奏でも、共通のものがある。

観る人と作品を提供するものとの間を駆け巡る共感というもの。

 

 

 

 

玉三郎はやはり、

 

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今年の紅白に、玉三郎が出演するかなと思っていた。

出場者に入ってなかった。

NHKは、玉三郎に出演を依頼したが、断られたよう。

それでいいと思う。

12月は歌舞伎座の公演があるし、1月からは、松竹座の舞台に立つ。

大晦日は、静かに過ごしたい。

若い頃は、舞踊を踊ったりしていたらしいけど、今は、体力を温存して、舞台で、最高の演技を披露するために、休養が大切。

紅白は、国民的な、大晦日のイベントみたいになってきたけれど、今は多極化が進んで、やってるな、くらい。

大晦日にフェスティバルで、年越しのコンサートをやっているようだけど、出かけていくのも、億劫。毎年恒例になっている第九は、30日に出かける。

除夜の鐘とともに、初詣に出かけている人たちの容姿がテレビに映る。

偉いなあ、元気だなあ、と感心しながら、年越しそばを食べるのも、習慣。

玉三郎が歌うシャンソンから、越路吹雪の、日生劇場でのコンサートヒデオを買った。

彼女のゴージャスな衣装は、全てイブサンローラン。

録音が良くないのだけど、素敵な越路吹雪を観られる。

玉三郎が歌った、妻よ、の原盤はアズナブールのシャンソンなので、アズナブールをかけて聞いたり。

ピアフを聞き直してみたり、で、一人でいる時間も忙しい。

大晦日は、シャンソンを聞いて年越しするのも良いなあ。

赤ワインと、オードブルで。

 

つらい日

 

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今日は、友人の検査結果が伝えられる日だった。

何度も検査して、最終的に、細胞が摂取できたので、検査の結果は、来週まで伸びると聞いていた。

もう、診察が終わった頃かなと、電話したら返事がない。

何度か電話してみた。

かからない。

メールもしてみた。

だんだん心配が大きくなって行く。

心臓が苦しくなって、息がつまりそう。

ネットで、病気のことに関して、調べたり。

何も手につかない。

夕方、植木屋さんが来てくれた。

夕方はいませんからと一旦は別の日にしてもらつたのだけど、母のところへは明日にした。

予算もあるので、見積もりに伺います、と言われた、

植木のことはわからない。

切った大木の代わりに、目隠しになる木を植えたらと言われていたので、お願いしますと言ってたもの。

連絡がないので、こちらから来て欲しいと電話していた。

ここと、この辺と、三本植えれば良いでしょう、と言われて、わたしはお任せしますというばかり。

ヤマボウシの常緑樹が人気があるとかで、値段が二万五千円するので、との提案。

三本ですか?と聞くと、それは一本。いちごのような花が咲く木が人気があるとかで、

わたしは、植木屋さんが良いようにお願いします。費用もお任せします、と。

出来るだけお安くします、と言ってくださった。

とても良心的で、引っ張りだこの植木屋さんなので、わたしは全く信頼している。

手入れも全くしない荒れ果てた庭だから、申し訳ない気持ちの方が先に立つ。

都合の良い日に、勝手にさせてもらえますか?と言われるので、いないことも多い私には有難い。

植木屋さんが帰られて、また、友人に電話してみたけど、携帯も、家の中で電話も応答なし。

ますます心配になって来て、心臓が苦しくなる。

やっとメールが入った。

電話に気づかなかった。今帰ったところ。くたびれた。入院することに決まった。明日連絡します、とのこと。

自分のことのように、という形容があるけれど、自分のことよりも辛いことがあるのだ。

気持ちが前向きで楽天的になれば、病気がなくなると書いている。

ガンを克服した人たちに共通する、ポジティブさと負けない強さ。

きっと治るから、と気の利かない励まししかできない、周りの人間の方が、病気を抱えた本人よりも、心が折れて、辛さに打ちのめされて、ネガティブになっているのではないかと思う。

 

YouTubeで玉三郎、

 

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YouTubeに、玉三郎が一杯出ている。

古いものから最近まで、誰かが投稿しているものだろう。

わ八千代座で会った人が、めちゃくちや詳しいので驚きだった。

それが全てYouTubeで観られた。

 

 

講演会の質問で、ある女性が

好きなことができません。洗濯ばかりさせられて、嫌なことばかりしなくちゃならないのです。

 

というと、玉三郎は、洗濯が嫌なら、働いて、クリーニングに出せば良い、と答えます。

 

あなたが、何故洗濯をするのか、

納得の行くまで突き詰めて考えることです。

なぜ結婚したのか、なぜ子供ができたのか、徹底的に考えることです。

つまり、玉三郎は、置かれている環境の中で、より良く生きるための方法を提示しているわけです。

人のせいにしないで、自分を客観的に見つめ、分析することで、納得の行く道が開けるということを

助言しているのです。

 

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玉三郎が対象にするのは、玉三郎自身。

客観的に、自分を判断し、決して甘やかさない。

慢心が一番いけないと、守田勘弥にいつも教えられたという。

小言ばかりで、褒められた記憶はない、

寝ている時以外は、ほとんどお稽古の毎日、義父の内弟子で、二人の女形からも厳しい教えを受けた。

徹底的に鍛え上げられ、努力してきたことが舞台で、お客様に見ていただいて、満足のいく演技を披露できるのだと言う。

玉三郎は、舞台が終わると、すぐに家に帰る。

友人に電話をすることも控える。明日の舞台を務められるように、身体のコンディションを整えてもらいながら寝るという生活。テレビはほとんど見ない。

以前は、野菜が食だったが、声のために、牛肉を食べることを勧められ、毎朝、牛肉のヘレを食べている。150グラム。

もともと、身体が弱いので、とても舞台に上がれる体力はなかった。

女型には、背が高すぎるので、玉三郎は足を折って、中腰の姿勢で踊るので、足腰への

負担がきつい。

踊れなくなる。舞台に上がれなくなれば、何をしようと考え、映画や、舞台の演出などに挑戦するようになった。

今も踊り続けているのは、気力がみなぎっているからだと思う。

 

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安藤忠雄が、テレビに出ていて、

内臓の臓器をほとんど取って、生きているのは奇跡だと言われている。

気力で生きている。やりたいこと、やらねばならないことがあるから。

日本の未来を憂いて、日本の未来は、担う子ども達の教育が最も大切だと、中之島に、子ども図書館を建設している。子どもが楽しく学べる場所を作るという。

館長には、山中教授が就任する。

安藤忠雄は、図書館を建設寄贈する。フランスから、古い教会を囲む美術館の建設も作動中。

やりたいことがあり、やることが次から次にあるから、気力で生きている、と言われる。

心が肉体を支えている。心が燃えていれば、肉体を動かし続けることができるのだ。

 

 

自分のしている仕事を好きになること。嫌いなことはやめて、他の道を見つけるか、

嫌いなことを突き詰めて考え、自分の心で好きに変えること。そしてその仕事に情熱を傾け、努力を怠らないことが命の火を燃やして、

生きるということなのだと教えられる。

 

スカーレットピンパーネル、梅田藝術劇場

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玉置浩二のリサイタルを探してたら、梅田芸術劇場で公演中の、スカーレットビンパール、というミュージカルのチケットが値引きで売っている。

どんなのかも知らないので、ネットで見たら、石丸幹二と安蘭けい、が出ている。

宝塚ファンで毎月観ている人に、だれがご贔屓かときいたら、安蘭けい、という名前だった、

行ってみようか。

チケットは、13000円のものが7500円に値下げされているので、それくらいならと。

昨日の今日。

チケットは、公演が始まる前に手渡しと書いている。

大丈夫かなと多少の不安はあった、

アプローズにある、大きなクリスマスツリーの前てと指摘された。

6時前に着いた、

 

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何の人かさっぱりわからないし、まだ来ていないよう。

メールで、私の服装を送った。

五分ほど遅れて、ビジネスマン風の人がやってきた。

安くで譲っていただいてありがとうございます。

とお礼を述べると、

不人気なので、と言われた。

 

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劇場の関係者なのか?それともチケット預かりのセンターの人なのか?

高く売れると買っていて、当てが外れたのか?

セブンイレブンの入れ物に入ったチケットをもらった。

 

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一階の最後列だけど、廊下の側なので、舞台が遮るものなく、よく見えた。

馴染みのない音楽なので、あまり乗れなかった。

不人気だけあって、退屈だなあと思っていたが、次第に面白くなってきた。

会場は、満席だった。

若い人が多い。

 

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安蘭けいは、男役だったそうだけど、高音も綺麗で、歌が上手。

今夜は千秋楽。

終わって、出演者の挨拶とトークがあつて、終わったら10時。

 

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梅田芸術劇場は久しぶりで懐かしい。

ロビーは、贈られた沢山の花束で、花の香りに満ちていた。豪華で華やか。

若い出演者達は、のびのびと楽しんでやっている。

去年、初お目見えのミュージカルで、再演ができるか心配された作品が、アンコールで今年も再演されることになったと出演者は喜びを語る。

3日間の千秋楽、次は東京で。

あまり良くないものも、見ることで、本当に良いものが見られるようになるのだから、目や耳をやしなうつもりで、舞台を見る機会を大切にしたい。

 

 

 

 

吉例顔見世

 

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11月は、歌舞伎座に来るつもりじゃなかった。

たまたま、チケットキャンプで、一等席の、しかも、前から9列目の席が、8500円、嘘みたいな安さで売り出されていたので、玉三郎のコンサートのついでに、観ることになった。

染五郎の、鯉つかみ、が観たかったので、ラッキー。

 

 

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朝、たっぷり朝食を食べて、歌舞伎座に出かけた。

東京グリーンホテルは、日本テレビの隣で、周りには美味しそうな店が沢山あって、地下鉄にも便利。

歌舞伎座まで、20分で着く。

 

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昼の部の時間表を見たら、最後の出しものは、終わりまで見られない。

鯉つかみは、最初の出し物なので、これさえ見られたら良い。

前から9列目の席は、最高。

隣の女性は、歌舞伎はまだ始めたばかり。

 

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一人で自由に出られるようになつたので、とのこと。

前の二人が前のめりになっていて、その人は前の人に注意していた。

二人は、わたしと同じく、招待券。

チキケンで買ったものに違いない。

始めてだとのことで、隣の人に後でそんな話をしていたらしい。

買ったチケットを見て、非売品の招待券だとわかった。

普通は転売禁止のチケット。

 

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だから、安かった。買ってから、後でわかったのだけど、前の席もあった。二枚でないと買えない席だった。もっと安かった。

11月の歌舞伎座のチケットは、沢山出ている。人気がないのだろう。

染五郎の、鯉つかみ、は、とても良かった。

早変わりも見事。

 

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流石に、ラスベガスに持ち込んで、ミラージュの噴水を使って、上演しただけあって、素晴らしく、楽しませてもらった。

ラスベガスに見に行きたいと思っていた出し物。

これを見られたのもラッキー。

愛之助が、鯉つかみ、をやつているけれど、染五郎のほうがすごい。

来年の1月2月は、白鴎、幸四郎、染五郎の三代襲名公演を、歌舞伎座で。

染五郎の最後の舞台は、鯉つかみ。福助の息子、児太郎が、相手役で、二人の踊りも息があって、良かった。

2つ目は、吉右衛門が主役を務める、奥州安達ヶ原。

 

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雀右衛門は、親を捨てて、吉右衛門と駆け落ちし、盲目の瞽女に転落して、娘と二人、親の危機を知り、訪ねてくるが、親は娘を突き放し、会うことも叶わない。

母親は、二人の間に立ってオロオロするばかり。

吉右衛門の弟が現れ、父親を殺せと命ずる。

父親を殺せず、娘は自害する。父も切腹を命ぜられて、腹を切る。

やがて、吉右衛門が出てきて、関白に化けて、父親の死を見届ける。

対面した親子。父親にすがる幼子を振りほどこうとして、できずに、死にゆく妻と娘を抱き寄せる。

源氏の娘と平家の武将との恋の行く末を描いたお芝居。

隣の女性は、泣いていたけれど、わたしはこういう丸本物は、泣けない、

それよりも、命を軽んじる歌舞伎のお芝居には、違和感を感じる。

松王丸の場合は、寺子屋に子供をやり、主君の身代わりに死なせるものだが、親子が子供を引き取らにくる時には、下に白装束を着て現れ、子供への慈しみと情愛が出ていて、泣けるけれど。

命の大切さ、いとしさを訴えるものでないと、泣けない。

三番目の出しものは、菊五郎と時蔵で、きっぷの良い、ひょうきんな、悪役の江戸っ子芝居。

菊五郎の得意とする演技。

これは途中で出てこなくては、飛行機に間に合わないので、あとどうなったかわからない。

 

 

 

 

 

玉三郎が歌う、越路吹雪のシャンソンコンサート

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玉三郎が、ヤマハホールを選んだわけは、越路吹雪が、このホールで、毎年コンサートを開いていたから。

70年代から、80年代まで、玉三郎は、ドラマチックコンサートを聴いていた。

越路吹雪を知るようになったかは、玉三郎が、21の時、過酷な舞台を、だだひたすら続けて、点滴を打って、体を持ちこたえていたときに、越路吹雪のシャンソンを聴いた。

 

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ヨーロッパに遠征して、作った曲を。

海外に行ったこともない玉三郎は、歌を聴き、それを真似て歌った。想像の中で、ヨーロッパや、バリを旅する気分になっていた。越路吹雪を尊敬するのは、越路吹雪が、歌一筋に、歌うために、身体のコンディションを整え、舞台に出るときは、いつも、ものすごく緊張して、はじめての舞台に立つようで、いつも震えが止まらないと聞いたから。

 

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そういう、舞台にかける、魂が、玉三郎と共通している。

コンサートは、暗い照明の中、越路吹雪の歌で始まった。

やがて玉三郎は、黒のシックなスーツに、マイクを持たない小指に、ダイヤの指輪をつけて。

バックの演奏も素晴らしかつた。特にピアノが。

玉三郎は、越路の歌をたくさん歌った、

 

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シャンソンは、詩を語るようにいた歌うので、

玉三郎の、心を込めた歌は、専門家の歌い手には、旨さでは、及ばないけれど、玉三郎にしか歌えない素晴らしさがあって、夢のような時間が過ぎていった。

渡辺マリさんが、今日も来ていた。

この前も、歌舞伎座で見かけた。

ヤマハホールは、全部で300席の小さなホールの、一階席で。私は、11番目。まりさんは、六番目の、同じ端席で通路を挟んでいたので、乗っているのがよく見えた。

演奏者に委ねて、一旦舞台の袖に引っ込んだ玉三郎は、次に着替えて現れた。

テレビで見た衣装と同じ、キラキラするの黒のスーツ。

マイクを持つ手に、エメラルドとダイヤの指輪が光った。

片方の小指は外していた。

指くらいある大きなエメラルド。

海の好きな玉三郎は、エメラルドか好きなのだろう。

 

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枯葉を歌った。

時折話を交えて、玉三郎の歌は、ときに激しく、時に、優しく語りかけるように続いた。

ピアフが、フジチヨウのように、再起して、力強く歌った、もう、後悔はしない。

あまりしられていないけれど、

玉三郎が大好きな曲だと言った歌ってくれた。

私も、一番好きかもしれない歌。

越路の歌った日本語で。

もういいの、私はもう後悔しない、と。

素晴らしかった。

幸せで、幸せで、叫び出したいくらい、私は幸せだった。

小さな声で、フランス語のリアンで歌った。

終わってほしくないという思いだけ。

本当にたくさん歌ってくれた。

アンーコールに、玉三郎はまた、着替えて。照れ臭そうな可愛い表情。

金色のカーディガン風の上着。

素敵、玉三郎だから、よく似合う。

アンコールは、愛の讃歌。

キーがあわなくて、玉三郎も、観客も笑いが響く。

観客は惜しみなく拍手でアンコールを要求する。

玉三郎は再び出てきて、もう歌は用意していないので、と。トークで締めくくり。

越路吹雪と、ドラマチックコンサートで、今夜の玉三郎と同じように、キーが合わなかつた。とか。

何か越路吹雪がそうしていうのかも、という話。

疲れているように見えた。

一時間半の、休みなしのコンサート。

 

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終わって、ロビーで、玉三郎のビデオ付きの、高い方のCDを買った。

渡辺まりさんも、玉三郎の歌った、曲の紙を取りに来ている。一人一枚にお願いします、と書いている。

関係者の人が、渡辺さんを見つけて、玉三郎に会いますか?と言っている。

え、会えるのですか?とまりさん。

 

 

 

階段を下りるときも、私の前にいたので、花柄のリュックサックを背負い、アップリケのついたコートを着て、ズボンに、ナイキのスニーカー、頭は後ろにお団子作って、何かつけてる、派手でラフなスタイル。

だけど、目が鋭かつた。

 

ヤマハホールの裏側に、駐車場があって、関係者の出口がある。

大きな車が停まっていて、貸切になつている。玉三郎が乗る車かもと、写真を撮っていたら、運転手がやってきた。

なんで写真撮ってるの?

玉三郎が乗るのかなと思って。

いや、これは別の客の貸切ですよ。

そうですか。じゃ消します。

しばらく出てこないかと待ってたけど、

あれだけ、玉三郎を見続けてたのだからと諦めてホテルに帰った。

歌いながら帰った。

節約。

セブンイレブンで、ワインとサラダを買った。

しめて700円。

 

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ホテルで、余韻のぬけないままに、一人で乾杯。

リアン、リアン、ド、リアン。ジユ、ヌ、リグレット、リアン。

頭の怪我を気にしながら、顔を洗って、シャワーだけ浴びて、歌いながら、ベッドに。

翌朝、朝食に行くと、ワイン2杯ついて、おつまみついて、1000円のメニューがあることを知った。

あ、これにしたらよかった。

何の後悔しない。決して後悔しない、と歌っているのに、ワイン2杯ついて、に後悔している。

今度は、これに決めた。